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こんにちは。KoKoRoです!!
今日のテーマは
「経営者から従業員への教育」
さて、新しい年度が開始され新入職員への教育や、新年度の事業計画説明会など各法人で行われていると思います。
そこで必ず経営者から従業員へメッセージが送られると思いますが、その意義や効果について考えて見ることにします。
経営者からの教育とは?
見ている視点
そもそも組織上トップである経営者からの教育は何を意味するでしょう?
一般的に従業員は現場の視点で毎日を日々奮闘しています。
しかしながら経営者は従業員とは全く違う世界を見ています。
正確に言うと、全く違う世界「も」見ています。
よく使われる3つの目
・「鳥の目」物事を俯瞰して見るマクロ的視点
・「虫の目」現場の状態を見るミクロ的視点
・「魚の目」時代の流れを見る未来志向型視点
経営者はこの「3つの目全てで」全体を捉えていきますが、現場の従業員は現場をしっかり捉える「虫の目が中心」になります。
つまり、マクロ的な視点である「鳥の目」と、時代の流れを見る「魚の目」は、経営者が常に見ている視点としては特別な目なんです。
経営者からの教育の意義
そう言った観点からも、経営者から発せられる言葉には、非常に責任もメッセージ性も強いものがあります。なぜなら従業員では見ることのできない視点で言葉を発しているからです。
そこで教育の意義そのものを考えて見ます。
現場レベルでは組織は小さな集合体ですから、それぞれで向いているベクトルは少し違ったりもします。その小さな集合体のベクトルを操作するのが「現場のリーダー職の役割」です。この意味することは非常に重要です。なぜなら現場のリーダーは、ただの勤怠管理やOJTに終始してしまうだけではダメだと言うことです。
経営者が示す大きなビジョンに向かってベクトルを合わす作業は非常に大変です。それは、経営者が意図していることを理解しないといけないからです。
では、この「経営者が意図している方向性」は、誰が教育するのが良いのでしょうか?
当然「経営者」でしょう。
経営者自身がその指し示す方向をしっかりと伝えなければ、ベクトルが同じ方向を向くわけがないのです。
経営者教育はどのくらいの頻度が必要か?
経営者からの教育の必要性が改めて確認できたところで、ではどのくらいの頻度で教育すれば良いでしょうか?
僕は最低でも年4回(4半期に1度)は必要だと、色々なところで訴えています。
経営者教育ですから、全職員が一堂に集まる場で行うのが本当は望ましいです。しかしそれがどうしても出来ないならば文書回覧や部長からの伝達、社内報への記載などの手段をとります。
しかし出来るだけ年間の事業計画で年4回を最初から決めておき、全社員の前でスピーチすることを強くオススメします。
ソフトバンクの孫社長は、まだソフトバンクが数名の従業員しかいない時に、みかん箱の上に立って毎日朝礼でビジョンを語っていたと言います。
経営者と従業員が近い関係にあることは極めて良いです。それは組織が200名とか500名とかの大きな規模になったとしても同じです。
何を語るのか?
年4回って何を語るの?
ネタが切れるんではないか?
そう思われるかもしれません。
いやいや、経営者の皆さんは従業員に伝えたいことなど山ほどあるんです。だから大丈夫です。
もし「俺、話すことないから、お前(部長)なんか話してよ」と言う経営者の方がいたら、とっても残念ですね。
従業員の方を向いている経営者の方なら、話したくて仕様が無いはずです。
僕が経営企画室長だった時、年4回の法人全体の勉強会で、毎回経営者に教育内容を事前に伺いに行っていました。
その時、あまりにも多忙で院長が過去に一度だけ「次何にしようかな〜。話すことないな〜」ってポロって言われたんです。
「院長、とりあえず仕事を減らして現場に一度行ってください、そしたら話すことは見えてきますから」と伝えました。
現場のリーダーは何をするべきか?
現場リーダーの役割
さて、今度は従業員側からの視点を見て行きます。
経営者が話す内容についてどのような想いで聞いているでしょうか?
多分、あまり深くは聞いていないです。残念ながら、経営者の熱量と従業員の熱量は同じにはなりません。
でも、先ほど話したようにベクトルは同じ方向を向いてもらわないといけません。
そこで、現場のリーダーは何をすべきでしょう?
まず、年4回の経営者からの直接的メッセージの意味合いを、事前に従業員に説明することが大事です。
例えば前日でも1週間前でも良いので、各現場の朝礼で
「今度、経営者からの教育のテーマは「これ」です。「これ」は今私たちが置かれている重要な課題に繋がるものです。だからこそ、普段の業務を振り返りながらしっかりと聴きとるようにね」と、テーマなどを事前に伝えます。
そして、研修会に参加した次の日に現場リーダーは個別に何気ない会話の中で理解度を確認するのです。
「リーダー:昨日の経営者からのメッセージって分かった?」「後輩:ちょっと、難しかったですね」「リーダー:あれは、こう言う意味だよ」と、もしうまく伝わっていなければ改めて細かく伝えます。それは食事中でも良いですし、終礼の時でも良いかもしれません。できれば個別が良いですね。
現場リーダーのそういうフォローによって、組織全体のベクトルは同じ方向を向けることができるのです。
職員の反応を経営者にフィードバックする
現場で聴取した従業員の理解度は経営者にフィードバックされているでしょうか?
経営者は自分が話したことがうまく伝わっているかは非常に気になるものです。
「あの表現は分かったかな?」「あのグラフは見にくくなかったかな?」など。
だからこそ、経営者にその反応を伝えます。
この役割は「部長レベル」でしょう。
部長さんは現場リーダーから各現場の理解度を聴取することが必要です。
部長さん自身も現場に趣き、情報を収集しなければなりません。
ここまで行って初めて、経営者からの教育という大きなイベントの教育効果が最大化することができます。
まとめ
ご参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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