一番難しい「普通」をごく自然に振る舞う 若手セラピストインタビューVol.15

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今日ご紹介する加藤さんは、Vol.7の武田さんやVol.8の加藤さんのご友人です!

Facebookで本当に毎日「いいね」してくれる律儀な方です!!笑

 

これまでの他の方々のインタビュー記事はこちらから!!

インタビュー リンクまとめ

それでは、本日のインタビューは、30代 理学療法士「加藤洋一」さんです!!

 

Vol.15 愛知県在住 理学療法士
30代   加藤 洋一  

 

経歴

これまでの簡単な経歴を教えてください

加藤さん
最初に就職したのは総合病院でした。病院で1年間勤務し、法人内の異動でデイケアへ異動し2年間勤めた後、現在の職場に転職しました。
甘 利
今は介護施設への異動が当たり前になってきましたね。特にデイケアやデイサービス、老健などで勤務するセラピストは非常に増えています。セラピストが介護サービスで活躍するにはどのような視点が必要だと思いますか?
加藤さん
今後、地域ケア会議によってその人に必要なサービスを他職種・行政と連携を図りながら考えていくと思います。これだけ動けるので、横断歩道は渡れるのか?旅行へ行くためにはどのような手配が必要か?密に連携を図りながら、利用者様の生活の幅を広げるためにはどうしたら良いかを考えることが重要だと思います。

 

 

今の職場・法人の特徴はなんでしょうか?

加藤さん
法人の特徴はスポーツ整形にも力を入れているところです。高齢者からスポーツまで幅広く携われます。
甘 利
僕がSTなのであまり詳しくないのですが、スポーツ整形というのはどのような特徴なのでしょうか?
加藤さん
スポーツ整形外科とは、スポーツを行う人の外傷や障害に適した整形外科です。スポーツ障害・外傷に対する知識を持って治療に当たるという特徴です。復帰までの道筋を立て、選手本人・ご家族との信頼関係を築くことはとても難しいです。今の職場に入職して暫くは、スポーツ疾患の方を担当させてもらえませんでした。職場は非常に明るく、スタッフ間の仲も良いため非常に密な連携が取れています。クリニックだからこその良い点だと思います。
甘 利
クリニックって良いですよね?僕もクリニックが母体の医療法人で勤務していましたが、柔軟な人員運用や動きやすさは病院よりも優れている環境だと感じます。
加藤さん
現在の職場は、第7回インタビューにも登場しました武田が中心となって活動を行っています。今年もメディカルチェックや学会発表を行っていく予定です。

武田氏のインタビュー記事はこちら

kokoroステーション メディカルフォロワーKoKoRo

今日は、第1回のインタビューでお話を頂いた西口氏のご紹介です。 これまでのインタビュー記事はこちらから!! インタビュー…

 

甘 利
皆さん本当に活動的ですよね?学会発表はどのようなテーマで最近はされているのでしょうか?
加藤さん

学会発表は2年前に「中学・高校野球選手における左右の胸郭拡張性についての考察」で発表しました。それ以降は学会発表をしていなかったです。今年は、武田が関わっている少年野球チームのメディカルチェックを行い、それを元に学会発表をさせて頂こうとかなと思っています。

 

 

 

仕事感

仕事をする上で大事にしている事は?

加藤さん
特に重視しているのは報告・連絡・相談です。今どき古いかもしれませんが、これを蔑ろにしてしまうと他のスタッフへ迷惑をかけてしまったり、事を進めることが出来なくなってしまうと思います。
甘 利
そうですね。その3点は非常に大事ですよね。報告と連絡って後輩や部下が上司や先輩に行うことだと思いますが、相談は信頼関係がないとなかなか進まないですよね。その点はどう思いますか?
加藤さん
確かに仰る通りだと思います。だから相談できる人は限られてくるんでしょう。信頼を得るためには親身になることが大事だと思っています。最近の方は嫌がるかもしれませんが、私は濃厚に絡むように心掛けていますよ。気持ち悪がられることはよくあります 笑。こんな私が言うのもなんですが、武田を中心に私たちは後輩や部下が相談しやすい環境作りを大切にしています。
甘 利
「濃厚に絡む」と言うのが、非常にリアリティのある表現ですね 笑。でも、そういった「近い存在」と言うのが、相談しやすい空気を作っているのだと思います。

他職種連携で気をつけていることは何でしょうか?

加藤さん
業務時間外でも積極的に会話をするように気を付けています。仲良くなっていた方が仕事もしやすいので。後、職種それぞれの仕事の流れを把握しておくように心掛けています。
甘 利
先ほどの「濃厚に絡む」と言うのと同じで、本当にコミュニケーションは大事ですよね。ただ、あまり時間が取られすぎてしまっても、加藤さん自身の仕事がタイトになったりプライベートを圧迫すると思いますが、その点で工夫されている点はありますか?
加藤さん
会話が出来そうな日は集中的に話して、自分の予定が少ない時は適度にしています。工夫という感じではなくて申し訳ないです。笑
甘 利 

いやいや、それって大事じゃないですか?自分のペースを知っているから相手と調和が取れる。それって大事なポイントだと思いますよ。

 

仕事を早く終わらせるコツはなんだと思いますか?

加藤さん
クリニックで働いていると難しい問題ではありますよね。カルテの記入などは長々と書かず要点を絞って記載出来るように、常に頭の中で統合と解釈を繰り返すことが出来れば自然と速くなると思います。しかし、診療時間が終了した後でも診察待ちの患者様がいる場合があるので、新患様として運動器のオーダーが処方されたときに対応しなければなりません。これは致し方ないことですが、クリニックの場合避けられない部分ではあると思います。
甘 利
クリニックでは夕診がありますから、いきなりオーダーが入ることもしばしばですね。その時に効率的かつ正確な評価が求められると思いますが、その点はいかがでしょうか?
加藤さん

その通りだと思います。効率的かつ正確な評価に心掛け、焦らずに治療計画を立てる。当たり前のことを当たり前にすることが出来るように気を付けています。

甘 利

そこ非常に重要ですよね?例えば新患対応でも、平然といつも通りに評価できるセラピストの方って、それだけイメージができているってことですもんね。浮き足立つことなく、やるべきことを「普通」にやるって結構難しかったりします。それを大事にされている点でもうすでに「普通ではない」かもしれません。

 

リハビリ職のスキルアップについてどのようなお考えがありますか?

加藤さん
スキルアップは必須だと思っています。ただ、自分の目標を見誤ってはいけないのかなと思います。私は生涯現場で働き患者様に寄り添っていきたいと考えています。そのために何が必要か考えたときに、自分には認定理学療法士、管理職やリーダーとしての知識、後進育成のための知識が必要だと考えました。自分と関わるすべての人が良い方向に向えるように、家庭や周囲の方々を大切にし、患者様を治すことが出来るセラピストになれたらと思っています。
甘 利
素晴らしいですね。自分の目標がしっかりと定まっていらっしゃる。それは非助に大事な点だと思います。その時のトレンドに流されてしまうと自分が本当にやりたいことを見失うかもしれません。認定というスペシャリストと管理者としてのジェネラリスト、その共存は非常に難しいと思います。現在行っているそれらの学習や自学研鑽の方法などありましたら教えてください。
加藤さん
一番の目標はスペシャリストになることなんです。それにプラスしてジェネラリストの部分も持てたらカッコいいなと思ってはいますが、僕にジェネラリストは難しいのかもしれません。スペシャリストに近付けるよう、医療関係の本や文献を積極的に読むようにしています。ですが、ジェネラリストへの想いを捨てきれず、ビジネス書籍や自己啓発本を月に2冊は読むようにしています。笑
甘 利
いやあ、それってみんなが悩むポイントです。だってみんな「こんな私が?」って常に疑問を持ちながら毎日必死で努力している。だから不安になるし相談したくもなる。そんな時に加藤さんのような人が「濃厚に 笑」絡んでくれたら相談しやすいのだと思いますよ。
加藤さん
ありがとうございます 笑
甘 利
話は変わって、SNSで加藤さんは英語でコメントを書くことがありますが、英語が得意とか、仕事に役立てていたりするのでしょうか?
加藤さん
海外での活動経験はありません。海外旅行は、タイとアメリカへ行ったことがあります。英語が個人的に好きで、自分のペースでゆっくりと学んでいきたいと思い、SNSで投稿する際には英語で文章を書こうと今年から決めたんです。現在、外国人労働者が増え医療機関を受診する海外の方が増えていると思います。そんな時に対応出来たらいいな、と考えています。
甘 利
素晴らしいです。日々の小さな積み上げが必ず大きくなって返ってきますから、非常に楽しみですね

 

仕事とプライベートの両立について

時間の使い方は?

加藤さん
仕事終わりは可能な限り家事を手伝うようにして、本や文献を読む時間を作るようにしています。休日は奥さんと出掛けたり、友人と身体を動かしたりしていますね。あんまり家でのんびりするということはないかもしれません。趣味は、ファッションと読書です。ショッピング大好きです!笑
甘 利
家庭を大事にされていて奥様も幸せですね。家庭と仕事の両立は非常に難しいですから、時間の使い方は鍵になります。時間の使い方で工夫されていることはありますか?
加藤さん
電車通勤なので、電車の時間は読書をしています。また、中休みが3時間あるためその時間を活用しています。

 

将来やりたいことはなんでしょうか?

加藤さん
最近、少林寺拳法を始めたんです。強いお父さんになりたいなーと思いまして。笑
甘 利
それはすごい!
加藤さん
通い始めて分かったんですが、少林寺拳法の動きを用いて介護予防を行っていることを知ったんです。「少林寺健康プログラム」というものなんですけど、少林寺拳法有段者で健康プログラム指導者資格を持った少林寺拳法公認のインストラクターが体操や、ペアトレーニングなどを教えるんです。その資格を取って介護予防に取り組みたいと思っています。
甘 利
色々な視点で自分の本業に生かして行くというのは本当に大事なことですよね。子供の頃は何かスポーツをされていましたか?
加藤さん
小学校はサッカー、中学校はバレーボールをしていました。私は背が高いので、バレーボールは自分に合っていたと思います。
甘 利
それから大人になって、いきなり少林寺拳法を始めたっていうところがすごいですね!

普段の臨床で特に大事にされていることはなんでしょうか?

加藤さん
2つあります。1つ目は接遇の面です。「一社会人」として失礼のないように対応することを心掛けています。
甘 利
なるほど。それはとても大事な要素です。
加藤さん
2つ目は時間ですね。外来による運動器を経験するようになって、より一層時間を気にするようになりました。ありきたりですが、必要な評価の選定、治療の優先順位を付ける作業が大事だなと感じています。
甘 利
意識して取り組まないと、どうしても無駄なことをしてしまいがちです。そういった意味でも「時間」というものに対しての意識が高くないといけませんね。本当に大事な考えだと思います。

学生の時にやっておけば良かったことはありますか?

加藤さん
「海外スタディーツアー」と、「理学療法士になってからの目標を考えておくこと」ですかね。海外スタディーツアーは将来の選択肢を広げるために、目標を考えておくことは理学療法士になることがゴールではないと思ったからです。
甘 利
海外スタディーツアーというのは具体的にどのような活動ですか?
加藤さん
海外の病院や介護施設を訪問させて頂きた、その国の医療・介護体制や医療・介護の現状を教わったり、実際の治療現場を見学することです。
甘 利
野田さんがやられていたのと同じかな?そういう海外への視点はすごく大事なことだと思います。

野田氏のインタビュー記事はこちら

kokoroステーション メディカルフォロワーKoKoRo

今日は、第7回でインタビューした武田さんからご紹介を頂いた方です。 これまでのインタビュー記事はこちらから!! インタビ…

kokoroステーション メディカルフォロワーKoKoRo

第2回は、これまた非常に面白いお話が満載です! こんなに「えーーー!」と言ったのは久しぶりですから(笑)。 是非、じっく…

 

加藤さん
正直、私は理学療法士になることがゴールでした。学会発表なんて私には雲を掴むような話だと思っていましたし、理学療法士になれたら今後は普通に働けばそれでいいと考えていたんです。でも、周りはみんな違いました。その先を見据えていたんです。理学療法士になったら何をしていくのか、そのための人生設計は必ずした方がいいと思います。

 

これまでで一番印象的であった臨床は?

加藤さん
1年目の一番最初に担当させていただいた患者様ですね。第12胸椎圧迫骨折の方で、とても朗らかな頑張り屋さんの方でした。新米の私をとても信頼してくれて、本当に嬉しかったです。退院が決まり、ご自宅に帰る日に握手をしながら「ありがとう、先生」と言いながら見せてくれたあの笑顔は、今でも私の心を温かい気持ちにしてくれます。
甘 利
当時の必死に取り組まれた様子がイメージできます。加藤さんが一生懸命取り組まれた臨床が、患者さんの素晴らしい笑顔を作っているんだと思います。

SNSについて、どのようなお考えでしょうか?

加藤さん
昔はSNSに対して否定的でした。何故、世間の方々は積極的に自分のプライベートや意見を公開しているのか、私には理解できなかったんです。自分を出すことが怖かったんです。そんなに出しゃばるキャラじゃないなーと思っていたので。笑
甘 利
武田さんは、加藤さんを非常にユーモアな方だと話していましたよ 笑。
加藤さん
笑。今はSNSを通じて仕事の依頼が舞いこむ時代です。積極的に自分の活動や意見を公開していくことで文章力も磨かれ、自分をどう魅せるかを考えることで表現力を養い、評価されることで自己承認欲求が満たされる。そして、活動が認められれば仕事の依頼が舞いこみ、「ふく業」に繋がっていく。これは自分も頑張ってみようと思い、今は積極的に投稿するようにしています。
甘 利
ふく業」について、何かトライしていきたいことなど、もし教えていただけたらお願いします。
加藤さん
うーん、何が良いんでしょうね。仕事が疎かにならないように「ふく業」をするにはどうしたら良いのか、正直分からないです。ただ、仕事・SNS投稿・英語・少林寺を続けていく中で何かトライできるものが見えてきたらなと思っています。

 

最後に

甘 利

子供の頃の自分に言ってあげたいことはなんでしょうか?

加藤さん
もっと自分を認めてあげて、周りに流されず意見を主張できる人間になるんだぞ! と言ってあげたいです。
甘 利
逆に自分の5年後・10年後はどうなっていると思いますか?
加藤さん
正直分かりません。常に友人と悩んでいますね。私は周囲と比べて歩みが遅いです。周囲と比べて、馬鹿だと思っています。だからこそ頑張らなきゃいけないと常に思っています。抽象的ですいません。
甘 利
謙遜だと思いますが、仮にご自身のことをそのように評価されていても、それはすっごく良いことです。だって、自分のことは自分が一番知っていますから。僕も歩みは早くないです。「自分は大器晩成型なんだ」って常に言い聞かせて生きてきましたから。だから焦ることもありますがじっくり自分を信じるようにしています。
加藤さん
甘利さんの言葉、すごく心に刺さりました!自分を大器晩成型だと思うと、制限がなくなりますもんね。いつまでも頑張れる。私もそう思うようにします!

 

最後に若いセラピストに向けて一言!

加藤さん
自分を周りと比較して「周りがこうだから、自分も!」と考えるのではなく、「自分がどうなりたいのか」を考えるようにして下さい。そして、医療従事者であることを常に忘れないで下さい。
甘 利
今日は本当に素晴らしいお話を、ありがとうございました!
加藤さん
甘利さん、このような貴重な機会を私に与えて下さり、本当にありがとうございました。

編集後記

加藤氏は、常に「当たり前のことを当たり前に行っている」セラピスト。
一般的な表現なら「普通」と称されるかもしれない。
しかし一般的なセラピストの人たちには、とても共感できることが多いだろう。
これまでインタビューしてきたセラピストの方々は少し他者と違った尖り方をしていた方ばかりだった。
「普通」というのは本当に素晴らしく、加藤氏のような「普通」というのは、他者の一番近くにいられる存在の「普通」であり、
それはやはりこれまでの方々と同様に「普通ではない」のかもしれない。
身近にいる人こそ、こういった素晴らしい側面を隠し持っていて、
ただ知らないのは同僚だけだったりする。
まずは「語ることが大事」だと加藤氏は言う。
その行動原理は「普通であるべき」だが「普通ではない」のだ。
肩肘を張らずに等身大の自分と向き合う。その自然体から醸し出される優しさは、多くの仲間を笑顔にしてくれる。

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