

これまでの経歴と就職活動
KoKoRo それでは、インタビュー始めます中島さん、今日はよろしくお願いします。
中島 よろしくお願いします!
経歴
KoKoRo 中島さん、まだお若いですね。失礼ですが、20代ですよね?
中島 はい!まだ20代です!
KoKoRo めっちゃ、イケメンだし!ご結婚もされているんですよね?
中島 はい、結婚しています。妻もセラピストです!
KoKoRo 最近は結婚は早いか遅いかですからね〜。ちなみに僕も24歳で結婚しました。今は共働きが普通になっていますから、夫婦ともに仕事と家庭と色々と大変ですよね。
中島 そうですね。でも今まさに、お互い色々な働き方を模索しています。
KoKoRo うちも妻が医療関係者ですが、なかなかお互いの予定を合わせられないと家庭も仕事も両立が難しいなと思っています。
中島 そうですね。どうしても家庭で仕事の話になりがちなんですが、できるだけプライベートでは仕事の話をしないように気をつけるようにしています。
就職と転職のきっかけ
KoKoRo さて、それでは色々と聞きたいのですが、
最初の医療法人に就職したきっかけは何だったでしょうか?
中島 学校在学中に学校の勧めもあり、県内の病院へ就職しました。
しかし1年で退職して2年目に転職。今の職場に移りました。今は6年目のPTです。
KoKoRo 1年で転職するというのは、結構勇気がいるよね?
中島 はい、なかなか勇気がいりました。正直、転職の就職活動もうまくいくか自信がなかったです。
KoKoRo 転職のきっかけは何だったんですか?
中島 最初の職場は、教育体制、特にOJTが極めて少なくて
「このままで自分は成長できるだろうか?」
と不安になってしまったのが大きな要因です。もちろん自分でも勉強はしていたのですが、現場でしか学べない技術的なことなどは、少し教育頂けることが少なかったなあと感じてしまいました。それで、もっと自分の成長できる場所へ転職しようと考えました。
KoKoRo 僕も医療法人で採用や広報なども担当していたけれど、
特に最近のセラピストの方々は「教育」というキーワードを重視していると思います。
これは非常に重要なファクターであるのだけれども、
病院側にその危機感が足りなさすぎる。
それは僕がコンサルタントをしていても、改善の余地が大いにあると思っているのです。
中島 そうですね、教育というのは大事だと思います。あと、福利厚生という面もあります。例えば部外研修に対する参加費の助成についても、どこまで病院が助成してくれるのか、それは大きな関心事です。
入職前、病院に対する教育への期待は、やはり最低限の教育や指導、そして外部への教育への誘導をしてもらいたいと思っていました。しかし、正直「後輩を教育しようという姿勢そのもの」が最初の病院ではなかったと感じてしまいました。
KoKoRo 教育体制というのは、これから特に大事にしなければならい項目の筆頭ですね。特に1年目は不安も多いし、何を勉強して良いか、何が不足しているかも分からない。だから先輩のリードがとっても大事になってくるよね。
中島 そうですね。
KoKoRo ちょっと話が飛躍するけど、ここで僕の考えを少し述べたいです。
福利厚生というのは非常に幅があるんと思うんです。
もちろん、基本給や手当といったいわゆる「お金」に関すること。
そして今言われたような教育投資のような機会的援助。
他にも託児所や勤務時間の融通さ、有給取得率、勤務シフトの作りやすさ、働き方にあった職場の異動などなど、
大きな枠組みで福利厚生は考えていく必要がある
と思うんです。
中島 なるほど・・・。
KoKoRo どうしても職員には「お金」に関わる部分が見えやすいから
「給与を高くして欲しい」とか
「手当を上げて欲しい」という意見が多いけど、
仮に給与がいくらか高くなっても、子供を預けられないとか、有給が取りにくいとか、
そういったことで職員は長く続けていけないと思うんです。
中島 そうですね。だからこそ、就職活動時や入職時に病院側から説明をしっかりとして頂けると、安心して入職して長期の勤務ができるかもしれませんね。
就職活動では
KoKoRo さらなるスキルアップのために新しい病院に移られたわけですね。
転職先の良かった点はどんなところですか?
中島 転職先の病院の良かったところは、若手が多くても中堅から役職者まで揃っていて組織としてまずしっかりとしていた。
そして先輩方や同僚など色々な人に技術的なことや色々な考えを聞けたことです。
ただの仲良し集団ではなくて、厳しい節度あるコミュニケーションがあり、勉強になりました。
さらにはプライベートと仕事をしっかりと分けていたので、病院ではプライベートの話もほとんどしていませんでした。
KoKoRo プライベートと仕事の垣根がないことは良い面もあると思いますが、個人的にはどう思いますか?例えば、そういった話もできるという病院は、ある意味フレンドリーで若い方たちには特にウケるような気もするんですけれども。
中島 「ある上司がある後輩とだけ仲良し」というのはダメだと思います。そういった個別性でなければ、一定の線引きの中で仲が良くても良いと思います。
KoKoRo なるほど、結構サバサバしている感じですね、中島さんは?
中島 はい、僕は結構珍しいタイプなんだと感じています。
KoKoRo 尖っている?笑
中島 はい、めちゃくちゃ尖っていますね。笑
KoKoRo でもその尖り方は嫌な尖り方ではないし、貫いて欲しいなと思います。
僕もだし、僕の周りの人たちもみんな尖ってますから。笑
中島 ありがとうございます。
これからのキャリアデザインについて
スペシャリスト? ジェネラリスト?
KoKoRo 職場ではジェネラリストかスペシャリストと、
2つから選ぶとすればどちらを目標にしますか?
中島 正直ジェネラリストの方が向いていると思っています。
元々はその区分すらもよく知らなかったですけど、マネジメントを知れば知るほど組織全体を包括的に運営することに非常に興味が湧いてきました。
KoKoRo そういった勉強は、自分で部外の研修などに参加しているのですか?
中島 そうですね。今リハビリ職向けのリーダーシップとか、マネジメントとか、コミュニケーションとか、多くのセミナーが開催されています。それらに積極的に投資しています。
KoKoRo そういった学びを通じて、どういったことが今の医療介護の分野で課題になっていると感じますか?
中島 リハビリに関して言うと、今の考え方が凝り固まっていると感じます。技術を貫いていくのはとっても大事です。しかし人口分布の変化や制度の変化、国の制度の変化などに現場の先輩も上司も、同僚もみんなついて行っていない。制度や国の方向性を知ることはとっても大事だと思うんですが。そういった意味でも、もっと幅広い視点で物事が見えるように僕自身も日々勉強したいと思っています。
リハビリ業界の処遇は適切か?
KoKoRo 今のリハビリ業界の処遇についてはどう思いますか?
中島 正直、満足はしていないですね。もっと給与や手当も頂いても良いかなと思ます。それは、努力に対しての報酬がもっとあっても良いと思うのです。
KoKoRo 頑張った人が頑張った分の評価を適切に受けて、それが給与に反映されると良いと言うことですね。それは時代の流れからも少しずつ変わっていくかもしれません。まだまだボランティア的な精神が医療業界にはあるので、残業や長時間労働などへの理解不足や有給取得率の低さの問題など、課題は山積みのような気はします。
理学療法士が綴るコミュニケーション、リーダーシップ、マネジメント、読書の振り返り…